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(4) ベルギー国/アントワープ港
アントワープ港の港湾管理者(Port Authority)はアントワープ市である。しかしながら、市が100%出資する株式会社を港湾管理者(Port Authority)とする条例が現在審議されており、1997年からその会社が港湾管理者となる可能性が高い。
(5) フランス国/ルアーブル港
フランスにおいては、独立した自治体としてのPort Autonomeが管理運営するAutonomous Portsが7港(うち1つは海外領土内にある)あり、それ以外はNon Autonomous Portsある。ルアーブル港の港湾管理者はこの独立した自治体(Port Autonome)であり、法律(Law No65-491 of 29 June 1965)によって財政的にも独立した州(Pubhc State)を形成している。
Port Autonomeは、国から任命された14名及び港湾の所在する地域から選出された12名から成る理事会(Board)を構成し、その議長(Chairman)を選出する。また、各Port Autonomeは、港湾に関係する大臣(港湾大臣、海事大臣、大蔵大臣、産業大臣)。の提案に基づいてCounci1 of Ministersの中から任命される最高責任者(Chief Executive Officer(CEO))を、財政管理(Financial Management)、財政の議会審議(Court Proceedings)及びその他全ての法律的事項の責任者として置く。
港湾の収入と支出に関する限り、国からの財政支援の必要のない新規施設の建設、新規機器の設置に関する最終決定については理事会(Board)が下す。また、理事会(Board)は、それらの施設使用料の決定権を持ち、また、それらの施設の建設コストをカバーするのに必要な資金調達手段を作ることもできる。
(6) スペイン国/バルセロナ港
スペインには245の港湾があるが、そのうち国(the State)が管理する港湾が41港で、残りの204の港湾は地方自治体が管理する港湾である。スペインにおいては、スペイン憲法(Article 149.1.20)によって公共の利益のための港湾は排他的に国に属している。国は、各港の港湾管理者を通じて個々の港湾のレベルにおいてもその港湾を管理する責務がある。この調整と効率的な管理は、1992年に制定された港湾・海運法(Ley de Puertos del Estado y de

 

 

 

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